『ななどなどなど』1巻のネタバレあらすじ・感想・考察!

ここでは『ななどなどなど』の一巻について、あらすじ・感想・考察について書いていきたいと思います。未読の方でネタバレされたくない!(けどおおまかなあらすじは知りたい)という方は当サイトのレビュー記事きらら漫画『ななどなどなど』のwiki的百合レビュー!無料試し読み、スタンプ、百合度、ニコニコ情報、感想などをまとめてみた!をご覧ください。ネタバレOKの方も、人物紹介などはそっちに書いてあるのでぜひご覧ください。

当然のことですが、『ななどなどなど』一巻のネタバレと、二巻以降の軽微なネタバレを含みます。ご注意ください。

1巻0話

一巻のはじめにあるカラー部分。これはニコニコ漫画の「きららベース」には収録されておらず、単行本を買わないと読めない部分ですね。

あらすじ

最初の場面は小町の妹・茶々がななどを最終調整する様子。研究員に陰口をたたかれながら「上手くいったら…お姉さまもきっとお喜びになってくださいますよね…」と将来への希望を述べる。場面変わって小町がニュース映像を眺める場面。来たる入学シーズンをにおわせるテレビやネットにイラつく小町、「なにやらとても不吉な予感がいたしますわ…」と語る。

感想・考察

モノクロもいいですが、やっぱりカラーは美しくていいですね。この部分は単行本における唯一のカラー部分ですが、せっかく電子の時代なんだから本誌でカラーになった部分はカラーにすればいいのに、と思うのですが、大人の事情でしょうかね。

すでに述べましたが、前半部分では茶々がななどを最終調整する様子が描かれました。ほかの研究員には「中学生になってからはしゃいでラボに毎日制服着てくるくらいガキなんだぜ」などと言われていますが、毎日研究をしに来ているのでしょうか。これほどまでの頭脳に、姉を思いやる心すらも持っている茶々ですが、同じ家で育ったはずなのにひねくれてしまった小町とは何が違ったのでしょうか。

あとの話では、小町には姉がおり(現時点で未登場)、小町の(そしておそらく茶々も)お嬢様口調はその姉を真似したものであることが描かれています。頭脳明晰な茶々と、気高い姉に挟まれた小町は劣等感にさいなまれ、それがひねくれの原因のひとつ、という可能性はあると思います。もちろん、後で述べるように小等部での出来事が一番大きいとは思いますが。

後半部分では小町の一人コントがはじまりました。

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

日課のおまとめサイト巡回をしようとして、不都合な情報を見てしまった小町です。たった数ページしかないのにいつも通りのキレキレっぷりが発揮されていますねw

はさんでここまで痛がるとは、よっぽど強く閉めたのでしょうか。いまどきおまとめサイト巡回もスマホでできる気がしますが、小町はスマホは持ってないのでしょうか?確か持っていたような気がするのですが…

1巻1話

あらすじ

お金もちの引きこもりお嬢様・玉村小町に、妹から「(小町の)本当の友達になってあげて」とヒューマノイドのコード7D-O型・通称ななどが送られてくる。「友達になる」といっても、生まれたばかりのななど、そして引きこもって友達などいない小町には、友達とはなんのことだかサッパリ。そこで、友達とは何かを知っている人がいそうな学校へ行くことに。

感想・考察

記念すべき第一話です。部屋に直接郵送(というより、衝突?)という手荒い方法でななどが送られてきました。まあ茶々が手紙が言っているとおり、ふつうに郵送したところで、小町は受け取らないでしょうね。ななどの正式名称「コード7D-O型」が語られる数少ないシーンですが、このコードネームにはどういった意味が込められているのでしょうか。最新話まで見た限りでは、それをほのめかす描写は存在しないように思います。

ということで妄想してみたいと思いますが、7という数字がやはり気になります。7という数字で思い出すのが、「七転び八起き」ということわざがありますね。このことわざは、

何度失敗してもくじけず、立ち上がって努力すること。転じて、人生の浮き沈みの激しいことのたとえとして用いることもある。七度転んでも八度起き上がる意から。▽一般に「七転ななころび八起やおき」という。「転」は「顛」とも書く。

出典:七転八起(しちてんはっき)の意味・使い方 – 四字熟語一覧 – goo辞書

というふうに、かなりポジティブな意味があります。七度(7D)転んでもお(O)きあがる、というのはななどのポジティブな性格にもマッチしているように思います。また、茶々から小町へのメッセージとして、いままでの人生転がってばかりだったけれども、ななどの助けでなんとか起き上がってほしい、という意図があってもおかしくないように思いますね。実に、小町の社会復帰が『ななどなどなど』のストーリーラインの一つだからです。

久しぶりに学校に来たななどは、モブたちによる洗礼を受けます。後からわかりますが、小町は中等部の3年間全く学校に来ておらず、それでも一目見ただけであの「陰キャ姫」だとわかるのは、よっぽど小町がやらかしていた証拠でしょう。クラスメイトからの視線は、小町が乗り越えるべき最初の壁となりました。

この話でのモブは、顔がついていないことに注目しましょう。

モブ「陰キャ姫いるじゃん」

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

単なる省略だと思うなかれ、このことにもどうやら意味があるようなのです。これがはっきりとわかるのは二巻相当分なので、一巻のレビューでは匂わせる程度にしておきます。

↓『ななどなどなど』二巻のネタバレレビューはこちら↓
(まだ未発売なので準備中です。発売されたら投稿します)

1巻2話

あらすじ

小町のクラスに編入したななど。前回から続く目的だった、「友達とは何なのか」を聞いてみるために、ななどはクラスメイトの「見た目が派手っぽくて、友達多そうで、仲良くなれたら一気にスクールカースト上位になれそうな子」を連れてくる。

しかしその子は派手な見た目とは裏腹に、小町と同じように内気な子だった。小町とその子は一歩進んで二歩下がるようなコミュニケーションをしながらも、同じソシャゲをやっていることがわかると、一気に距離が縮まり、フレンドになることに成功する。

その後、ゲーム友なら別に学校に行かなくても会える、と学校に行くのを拒否し始める小町だったが、ゲームを通じて例の子に学校に来てほしいとお願いされ、しぶしぶ学校に行き続けることを決める。

感想・考察

メインキャラ4人が全員出揃う、これまた記念すべき回です。話のメインは、派手でかわいい見た目とは裏腹に内気な吉岡るるでした。

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

個人的にはキャラデザや性格含めて一番好きなキャラですね。守ってあげたくなる小動物っぽさがすごく刺さります。(まあ、後でわかるように、るるにはすでに強力な守護者がいるのですが…)

あらすじでも述べた通り、るるは偶然小町とおなじソシャゲをやっていたのですが、やりこみ度はるるが大幅に上回っており、「ゲーマー」としての一面も持っているようです。

この回ではるるの名前はまだ明かされていませんが、最後のページのソシャゲの画面では、うっすら「ruru.」というユーザー名が見えています。

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

ほんとにうっすらすぎて、けっこう目を凝らさないと見えませんがw

そして、今回はほとんど出番がありませんでしたが、もう一人のメインキャラとなるのが、「高山萌」です。この話では2コマしか出番がありませんでした。

その少ない出番で萌は、久々に登校した小町にやさしく声をかけてくれたクラスメイトとして描かれています。まあ、小町はそれを素直に受け入れるにはひねくれすぎていたようですがwただ、ここで萌がモブ顔になっていない(1話でも述べたモブ顔との区別の話です)ので、心の底では萌には悪い感情は抱いてないのではないか、と思います。

あとでわかる話として、実は萌には「裏の顔」があるのですが、小町は「こういう人種は陰で悪いことしてるに違いない」と、当たらずとも遠からずな予想をしています。悪いことをしてるわけではありませんが、陰でいろいろとギリギリなことをしているのは間違いありませんw

1巻3話

あらすじ

前話の次の日、ななどと小町が登校すると、以前から話しかけてくれたクラスメイト(萌)が小町たちに挨拶を返してくれた。ぐいぐい来るクラスメイトに怖気づく小町だったが、そこに昨日フレンドになった例の子(るる)が登校してくる。例の子と小町がフレンドであることを聞き、そのクラスメイトはなぜか二人の関係を根掘り葉掘り聞こうとするが、授業が始まってしまう。

昼休み、小町はななどに勧められ、例の子に勇気を振り絞って名前を聞くと、『吉岡るる』だとわかる。るるはすでに小町の名前を知っていたようで、お互いの名前を知ったことで一気に距離が接近。るるとななどのおかげで楽しい時間を過ごせたことで、「また明日も学校行ってみてもいいかも」と思うようになる。

感想・考察

相変わらず内気な小町とるるは、一歩進んで二歩下がるようなもどかしいコミュニケーションを続けています目が合っては照れるなど、まるで付き合いたてのカップルのような初々しさでとっても尊いシーンがありました。

文脈としては百合度はそう高くはないですが、そのシーンだけ見た場合の百合度は非常に高いといえるでしょう。(まだ萌は本格的には登場していませんが、萌が見ていたらきっとすごい顔をしていたでしょう…もっとも、萌の席は小町の前なので、実際に見ていた可能性はかなり低いと思います)

メインキャラの苗字について

あらすじでも書きましたが、この回では、前回では明かされなかったるるの名前がわかります。萌の名前を先取りしてしまうと、ななどを除いたメインキャラ3人の苗字は「玉村」「吉岡」「高山」という感じですが、これに何か法則性がないか調べてみました。

すると、この3つはどれも群馬県の市町村の名前であるようです。Wikipedia「群馬県の市町村」によれば、群馬県には、佐波郡に「玉村町」、北群馬郡に「吉岡町」、吾妻郡に「高山村」というのがあるようです。ただ、あとあと登場するサブキャラの苗字についてはこれらの法則は当てはまらないので、単なる偶然かもしれません。


さて、今回の最後には、前回と比べかなり学校に行くことについて前向きになっている小町が描かれました。

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

すこしずつ、失っていた青春を取り戻していく小町。一話のころからすれば大幅な前進です。こういった小町の成長がところどころで垣間見れるのが、レビューページでも語った「ななどなどなど」の魅力の一つ「青春要素」だと思います。まだたったの3話なのにちょっと感動してしまいました。

1巻4話

あらすじ

小町とななどが授業を受けていると、ななどが先生に当てられるが、ヒューマノイドなのに計算能力はないというななどのポンコツっぷりが発揮されてしまう。授業後、そのことをきっかけに、るるを加えた3人で、それぞれの「らしくなさ」を話し始める。

そうしていると、他のクラスメイトがるるに気軽に話しかけてくるので、その現象に小町は驚く。その次の日も、その次の日もるるを観察していると、クラスメイトが積極的にるるに関わっていくので、小町はすこし寂しさを感じてしまう。

るるを呼び出して、そのことを話そうとする小町だったが、コミュ障を発揮して「友達料はいくら欲しいんですの!?」などと言ってしまう。結局ななどが説明し、状況を把握したるる。「ふたりは…はじめてのこんなにたくさん喋れる大事な友達だよっ」と、再度友情を確認するのだった。

感想・考察

前回に引き続きるるがメインとなる回です。「ななどに計算能力がない」というのは一応一話でも語られてはいましたが、話の始めではその要素が再度強調されました。このネタはこの先も何度か登場し、数多くあるななどの持ちネタの一つとなっているようです。

ところで、この最初のコマなのですが…

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

授業中のはずですが、机の上を見ると、小町は教科書どころか筆箱すら出していないように見えます。本人が言う通り、授業を「聞い」てはいますが、真面目に受けてはいないようですねw
(単なる省略、という線もありますが、3話で分かるようにるるなどのテーブルにはしっかりノートがあります)

まあ、しばらく引きこもっていて最近登校するようになったばかりなので、真面目に受けていたとしても理解できるかどうかは怪しいですが…

また、この授業は、先生に当てられたななどの回答を見るに、数学の授業のようですが、「何かを勉強している」シーンで使われる教科は数学が多い気がします。私が数学専攻なので数学に過剰反応している、という可能性もありますが、いつかこれに関して統計を取ってみたいです。

あらすじにも書いた通り、授業後は3人の「ぽくなさ」について話題が移りました。ななどは「アンドロイドぽくない」小町は「お嬢様ぽくない」とポジティブな意味で語ったるるでしたが、彼女自身も派手な見た目に内気な性格を持つ、「ぽくない」子だ、と小町は指摘しました。

その理由について、るるは以下のように語っています。

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

「名前負けしないように見た目だけでも派手に」ということのようですね。性格はまだまだのようですが、もう性格はそのままでも良い気がします。そう、「かわいいから良し」・・・と言うことですw

いつからるるがこれほど派手になったのか、は定かではありません。小町たちが通う学校は中高一貫校のようですが、るるは高等部から入った子のようで、それ以前のるるについては全く語られていないようです。(ちょっと先取りですが)少なくとも高等部に入る直前はすでにこの格好だったようで、いわゆる「高校デビュー」の類ではないようです。

派手じゃないバージョンのるるも見てみたいですね。素材が良いですからどんなコーディネートをしてもかわいいと思います。

1巻5話

あらすじ

ある日小町たちが登校すると、小町の前の席に座るクラスメイト高山 萌から手紙で呼び出しを受ける。恐喝だと思い込み、心細い小町は密かにななどを連れて萌に対面する。その要件とは、るるのことだった。

萌はるるのことが大好きで、彼女と仲が良い小町に嫉妬し、るるに近づかないように要求する。しかしそれを聞いていたななどはそれを受け入れるはずもなかった。「そういうと思ったから」と、萌は小町に、萌のことをるるに紹介するように頼む。交友関係が広がるから、とななどはそれを受け入れ、小町は言われた通り萌を紹介することになった。

感想

ようやく萌のメイン回です。この回を持ってメインキャラ4人が揃うこととなります。(記事には書いていませんが)4話の終わりでは萌と一波乱あることが暗示され、今回は実際に対決(?)する回となりました。

萌によって書かれた呼び出しの手紙は、小町は恐喝だと思い込み、るるやななどは愛の告白だと思い込む、という誰もがまったく正解していない状態でした。

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

まあ、小町にるるから離れるよう要求する点では恐喝に近いですし、るるへの思いを語る点では愛の告白に近いともいえるので、不正解と言ってもそこまで遠くはないかもしれません。

ここではるるとななどは一緒になって勘違いしていますが、るるは萌関連についてはこの先も勘違いし続けることになります。一時期はやった朴念仁的な主人公のごとく、萌の思いをことごとくかわしていきます。

小町達と萌が対面すると、ついに萌がるるへの思いを語ります。

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

百合的に好ましい文と好ましくない文がどちらも入っているなかなかカオスなコマです。

文脈からわかる通り、萌はるるのことを恋愛的に好きであり、このことは『ななどなどなど』の主要な百合要素を構成する重要な事実です。るると萌の恋路の行方はどうなるのか、というのは一巻では明かされず、2人がメインキャラであることを考えれば、解決されるのはかなり終盤になると予想されます。個人的には『ななどなどなど』で一番楽しみな部分ですね。

もう一つこのコマからわかるのは、本人が言っていますが、小町はノンケだそうですねwまあまんざらでもなさそうなので、ちょっと押したら崩れそうな感じです(希望的観測)。

とはいえ、小町に相手がいるとすればななどですが、小町とななどの関係の描かれ方は、二巻についても、恋愛的なパートナーと言うよりは支え合う友人、という感じなので、小町とななどに関しては友情より上の百合要素は期待できないかもしれません。

さて、萌についてもうひとつ大事な要素が、「るるのためなら(常識の範囲で)手段を選ばない」ということ。(常識の範囲で)というのは今回の話にはあまり出てこない要素ですが、それ以外については萌が自身で言っています。

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

上のコマだけ抜き出したかったのですが、吹き出しがまたいでいるのでこれも入れざるをえませんでしたw

このように、萌はるるのためならなんでもすると語っており、先生にどこに住んでいるのか聞いたり、偶然を装って外で会うなどといったストーカーじみたことをしているようです。

ヘタレなのかわきまえているのか(今回の描写を見ると前者の線が強いですが)、それ以上のことはしていないようで、そのヘタレっぷりがむしろ可愛い気がします。

メインキャラが揃い、にぎやかになってきた『ななどなどなど』。次回はついに4人での話となります。

1巻6話

あらすじ

小町たち4人がお昼を食べていると、萌が連休の際に一緒に遊ぶことを提案する。あまり気乗りしない小町はあの手この手でやめさせようとし、果てには「この連休は一歩も家から出ない」と宣言する。しかし萌のほうが一枚上手で、「私たちが玉村さん家に遊びにいけばいい」と言い、4人は小町の家で遊ぶことになる。

部屋着のままでは会えないと思う小町は、ばあやに勧められかなり高級そうなパーティードレスを着ることに。浮世離れした格好に、るると萌を圧倒してしまう。そうして4人は映画を見ることになるが、るると小町は初めての経験に戸惑うも、陽キャな萌とななどのおかげで難なく場が持ったのだった。

感想・考察

メインキャラ4人で遊ぶ回です。のちのち外で遊ぶ回もありますが、まだまだ引きこもり気味なななどにとっては外が怖いのでしょうか、あらすじに書いた通りに家から出ないことを宣言します。

すると萌が以下のように切り出しました。

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

このどや顔が最高にかわいいですね。あとその後ろのミニるるも、このコマに躍動感とさらなるかわいさを与えていてよいですね。

そんなわけで小町の家で遊ぶことになったわけですが、小町はあらすじにもあるようになんかすごい豪華(本人が言うにはパーティードレス)な服を着せられてしまいます。

パーティードレスを着る小町

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

パーティードレスがあると言うことは、かつてパーティーに出る機会でもあったのでしょうか。まあ小町はお嬢様なので、そういうことがあってもおかしくはありませんが、小町の性格を考えるとたとえ誘われたとしても行くことはないでしょうね。

それにしても、このドレスはだいぶ小町に似合ってますね。オーダーメイドとかでもおかしくない気がします。

さて、前回で本性を明かした萌は、かなり遠慮しなくなってきています。

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

ここでは、スマホのメッセージを見るふりをして、るるを激写していますw萌のアルバムがどうなってるかちょっと気になります。陽キャですから、るるの写真だけということはないでしょうが、かなりの割合を占めていそうです。

このコマはほんの氷山の一角で、他にも映画を見る際にずっとるるの方を見ていたりと、やりたい放題です。

まあるるはかわいいのでしょうがないですね。

1巻7話

あらすじ

前回の直後、ななどは玉村家の本家に「定期点検」という名目で呼び出される。一人で学校に行きたくない小町はごねるも、結局学校に行くことに。一方ななどは、本家にてななどを作った小町の妹玉村茶々と出会う。

点検をする、と言ってななどの機能を一部停止した茶々だったが、実は点検などウソで、小町の学校での様子を確認するために呼び出したという。茶々は何か「計画」を進行させているようで、今回呼び出したのもそのためだったという。

そして「点検」が終わり家に帰ると、ついでにアップグレードされたななどは計画のことを露ほども知らない小町を新機能でマッサージし、「これからもバンバンお役に立ってみせます」と言うのだった。

感想・考察

単行本のオマケ的な要素である0話を除いては、茶々が初めて登場する回です。ななどは初期化されてから小町に送られたので、茶々には事実上会っておらず今回が初対面とのこと。

ここで初期化というちょっと恐ろしげなワードが出てきました。ロボットとの別れの定番ストーリーの一つが初期化ですが、この先また登場することが無いのを祈りたいですね。

さて、茶々によれば、実はななどのモデルは茶々であるようです。

茶々「あら 当たり前ですわ わたくしがあなたのモデルなのですから」 「わたくしに似てるほうがお姉さまが親しみやすいでしょう?」

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

ただ、モデルという割には身長が違うような気がします。このコマではちょっとわかりにくいですが、他のコマではななどのほうが少し身長高めのようです。あとかなり明らかな部分ですが、肌の色とかも全然違いますよね。
茶々がななどのデザインをしたようなので、もしかすると、「今の自分」ではなく「理想の自分」を念頭にデザインしたのかもしれません。
つまり、茶々の理想の自分は「もうちょっと身長が高めの褐色美人」なのかもしれません。

まあただ、そうだとしても説明できないこと(たとえば胸のサイズが同じとか)がいくつかあるので与太話でしかありませんがw

一方、性格面については、茶々の想定していたものとは異なってきているようです。

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

ななどは卵から出てきた際の服のまま、いままでずっと過ごしており、制服を着たことがありませんでした。それについて茶々が突っ込んだ際のななどの返答がこのコマです。

何気にななどが風呂に入っている描写はありませんが、大丈夫なのでしょうか。まあそもそも他のキャラの風呂描写もないですし、ヒューマノイドですから垢も出ないのかもしれません。

ちょっと道がそれましたが、このように茶々が想定していない性格や、落ち着きのなさなどについて「予期しない動作が多すぎる」と茶々は語っています。茶々はそこまで大したこととしては考えてはいないようですが、エラーが蓄積して初期化をしなければならない…なんてことになりそうでちょっと怖いですね。この回は不穏なワードが多すぎてどうも身構えてしまいます。

そして、この話でもっとも注目すべきが「計画」というワード。

茶々「お姉さまはヒネッヒネにひねくれた性格ですから 計画を知ったら引きこもりに逆戻りしてしまいます」

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

一話でななどが語っていた「本当の友達になってあげて」という茶々の目的と、この話で出てきたこと、そして『ななどなどなど』の大きなストーリーラインである「小町の社会復帰」を踏まえると、やはりこの計画というのは「小町の社会復帰計画」のことではないかと思います。

ただ、気になるのは「引きこもりに逆戻りしてしまう」という茶々の言葉。いくらひねくれていても引きこもりに逆戻りするというのは相当のことです。このことから、計画には何か小町にとってショッキングなことが含まれている可能性が高いと思われます。

それは具体的に何なのかについて、すでに学校にはちゃんと行けているななどですが、まだななどに依存してる傾向があるのはこの話のはじめにななどが気づいています。

すると、もしかすると「計画」には「ななど離れ」が含まれており、最終的にはななどがいなくなってしまうのかもしれません。

出来れば当たってほしくない予想ですが、どうもこの回にはそれをにおわせる要素が多すぎる気がします。いやほんとにあたらんといて・・・

1巻8話

あらすじ

ななどが定期点検に行っている最中、小町は一人学校に行くことに。るると萌がいるから大丈夫と思いきや、るるは風邪で休み、萌はるるを見舞いに行くというので2人とも居らず。クラスメイトからの攻撃を受けながらも、具合が良くなったるるからのメッセージで「なんとかなる気がしてきたかも」と思う小町。

しかし、体育の授業でペアを組む必要性に迫られると、一気に状況は悪化。一時は保健室に逃げ出そうとするも、ななどの言葉を思い出し、思いとどまる。ペアも組めないので一人で練習していると、萌の友人である嶺 優子に話しかけられる。初対面の相手にキョドる小町だったが、なんとか会話に成功し、一緒に練習することができた。

家に帰り、そのことをななどに話す小町。ちゃんと授業に取り組んだことを褒められ、照れる小町だった。

感想・考察

優子が登場する回です。以前にもチラっと萌と一緒に登場したりはしていましたが、ちゃんと出番があるのはこの回が初めてですね。優子という名前はこの回では語られていませんが、まあ便宜上わかっているものとします。

陰キャな小町にとって陽キャの生態は理解しがたく、優子の一挙手一投足に翻弄される小町でした。

優子「へー 小町ちゃんって言うんだ かわいい名前じゃんね」 小町「ど...ドモ」(なんで横に座るんだ...)

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

何というか「未知との遭遇」という感じですね。さすがに陽キャ、距離の詰め方が違います。ちなみに、授業の内容はラケットからもわかるようにバドミントンだったようです。

あのヤバい萌の友人ということで、身構えてしまう小町でしたが、優子はいたって普通の人でした。

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

まあ、るるもゲーマーな裏の顔があったりして小町の周りには裏表ある人が多かったりするので、疑ってしまうのも仕方がない気がします。

とはいえ、優子も言っている通り、萌は根っこではちゃんといい子ですし、萌に限らず小町は良い子たちに恵まれている気がします。ただ良い子にも恵まれていますが、悪い子にも恵まれてしまったのが、引きこもってしまった原因と言えます。

その状況を脱却するには、ななどが必要でした。優子との会話を通じ、小町はななどからの受けた影響に気づき始めます。

小町(たしかにななどが来てから わたくしの周りは波紋が広がるように変わっていった...)

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

小町はこの後「そしてわたくし自身も…」と続けます。ななどが来た月は具体的には明示されていませんが、雪の描写がない一方、小町たちの制服はずっと長袖なので、おそらく4月の学期はじめに来たと思われます。時系列からして、この話は5月の連休(ゴールデンウィーク)のすぐあとに始まっているはずなので、1か月かそこらでここまでの成長を遂げることできたのは、やはりななどの影響は非常に大きかったと言えるでしょう。

実際、るるや萌と仲良くなったのはななどの影響がかなり大きかったですよね。ただ、今回のようにななどたちが居なくなっても逃げ出したりしなくなったのは、ななどがただ小町を導くだけでなく、いろいろと細かい交流を通じて精神的な支えにもなり、小町を成長させていったからだと思います。

このことは最後の4コマでは如実に描かれていると思います。ちょっと長いので画像を貼るのは避けますが、百合的にポイントが非常に高い、「尊い」としか言いようがないシーンです。照れくさいのか小町は口には出してはいないものの、ななどが小町の精神的な支柱になっていることが再度明確にされました。

ただ、こういった仲良さげなシーンを出されると、前回の話を引きずっているようでアレですが、別れ(があればですが)がより辛くなりそうです。しかし、今回の話では、小町は一人でも多少なりともうまくやっていけることを証明しました。たとえ別れがあったとしても、成長した小町ならきっと乗り越えられると思います。

1巻9話

あらすじ

ある日の帰りの時間、るるの提案で、予定の合わない萌以外の3人でゲームセンターに行くことに。ゲームセンターに良い印象を抱いていない小町だったが、ショッピングセンターの中に入っているゲームセンターだから大丈夫だと語ったるる。

しかし、お嬢様かつ引きこもりだった小町、そして生まれたばかりのななどはショッピングセンターには行ったことがなく、小町は靴を脱いでスリッパに履き替えようとしたり、ななどはクレーンゲームの遊び方が分からないなど、世間知らずを発揮してしまう。

そんな2人に翻弄されたるるだったが、今回2人を誘った目的はプリを撮るためだった。はじめてのプリに翻弄されながらも、「わたしたちらしい」ものを作ることができ、満足なるるだった。

感想・考察

とくにストーリー上重要な話ではありませんが、読んでいて楽しい話です。日常の風景に見えて3人にとっては初体験の連続で、そういった雰囲気が面白く書かれていると思います。

さて、今回は萌はあまり登場しませんでした。あらすじにも書いた通り、萌はバイトがあるというので来れなかったようです。愛しのるるに誘われてまで来なかったのには、以下のような理由がありました。

萌「えぇ? 休んだらバイト先の人に迷惑かかるじゃん」「それはフツーにダメでしょ~」

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

なんとあの萌には常識的な感覚があったようです。レビュー記事の人物紹介で、萌について「るるのためなら(常識の範囲で)手段を選ばない」と書きましたが、このシーンのためです。

萌にこのように答えられた小町は、8話のことを引き合いに「学校は平気で休むくせに!!」と言いましたが、このことは萌の小町に対する信頼の現れだと思います。せいぜい数か月の仲といえばそうですが、小町はるるに関する萌の秘密を知っているうちの一人ですし、ななどやるるを通じて急激に仲良くなったことから少しぐらいは迷惑をかけてもいいと信頼しているのでしょうね。

あらすじにも書きましたが、小町とななどは初めてのショッピングモールに翻弄されます。小町が翻弄される様子は容易に想像できるのですが、ななども、というのは珍しい気がします。

ななど「いじわるされましたぁ~」るる「それはクレーンゲームっていう遊びで...」小町「そんなことも知らないなんてななどもまだまだねぇ」(クレーンゲーム...架空の存在かと思ってた...)

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

クレーンゲームの遊び方が分からず店員に景品を出してもらうとしたところ、手前に移動されただけだったななど。泣き顔がなんか赤ちゃんぽくて笑ってしまいますw
あと何気に小町は「おププ」とこういった細かい点においてもお嬢様らしさを忘れていないようです。

ななどは生後数か月なので知らなくても不思議ではないのですが、茶々はここらへんの知識についてはインプットしてくれなかったのでしょうか?まあ茶々も小町同様お嬢様ですから、こういった庶民の行くところには行ったことが無かったのでしょうね。ぜひ小町たちには茶々をゲーセンに連れて行ってほしいです。

このような小町やななどの行動に翻弄されたるるは、しまいにはこう言ってしまいます。

るる「わたし一人じゃ二人を扱いきれないしな...」

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

「こんどは高山さんも一緒にどこかおでかけしようね!」と言ったるるの裏の気持ちがこれでした。

まあ言わんとすることはわからなくもないですがw今回は小町のストッパー的な存在であるななどもボケに回ってしまったので、るるには到底扱いきれなかったようです。

といっても萌が加わった所で、るるを構ってばかりになってしまって何も変わらないような気もしますw

1巻10話

あらすじ

ある朝小町を起こしに来たななどだったが、なぜかアラビア語しか話せなくなっていた。とりあえずそのまま学校に行くと、「言語」という言葉に反応してななどの喋る言語が変化することが判明する。

そこで、日本語になるまで席が前のるるがななどに「言語」と話しかけ続けることに。453回の試行を経てなんとか日本語を当てることに成功する。しかし、先生がふいに「言語」と言ってしまい、努力が水の泡に。

もはやどうにもならないので、製作者である茶々に直してもらうことに。テザリングといった用語に翻弄される小町だったが、なんとかななどをネットにつなぎ、遠隔で直してもらうことに成功したのだった。

感想・考察

9話に続いてストーリー的な重要性は無い話ですが、個人的には一巻で一番お気に入りの話です。刻一刻と面白おかしく状況が変化していく様は上質なコントを見ているようで、非常に笑わせてもらいました。

朝のテレビで「言語」という言葉を聞いてしまい、アラビア語しか話せなくなってしまったななど。学校に着くと文脈からとりあえず「ナム」というのがYesというのがわかったようです。

小町「ナムがYesというのはなんとなくわかったのですが...」萌「分かったところでだねー...」ななど「ナァム... ナァム...」小町「相槌でナムナム言わないでくださる なんだか面白いから」

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

アラビア語圏の人に怒られそうですが確かにちょっと面白いですねwなんというか救いようのない残念な感じが面白さにつながっているような気がします。

それにしてもこのコマは、小町も自分の席の周りに友達が集まるほどリア充になったんだなあとしみじみ感じさせますね。なんとなく読んでいるときは流してしまいましたが、今見るとこんな感じで集まって駄弁っている(実際には違いますが)のはまさにリア充と言えると思います。数か月前の小町がいまの自分を見たら「陽キャどもめ…」などと思いそうです。

この話では萌の成績がかなり良いであろうことが分かりました。

(英語発言を受けて)萌「あぁ~なるほどね」

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

さすが優等生という感じですが、このコマでは小町とるるは英語が得意ではないことがわかります。るるについては、あとの話(12話)を見るに成績自体はあまり悪くないようですが、小町は引きこもりだったのでかなり成績が悪いようです。

茶々に修正してもらうため、ななどをインターネットに繋ごうとする小町。そこで壁(というほどでもないですが)にぶつかります。

小町「『パスワードを聞かれるので音声入力してください』『お姉さまも今学校だと思いますのでテザリングして繋いでください』」「テザリング...?」

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

今までテザリングを使う機会はなかったようです。まあテザリングが必要になる機会なんてそうそうありませんし、小町は引きこもりだったのでより一層なかったのでしょうね。

茶々は「お姉さま”も”」と言っているので、茶々もこの時点で学校にいるようです。定期点検の回の描写からてっきり学校には行っていないものと思っていましたが、ちゃんと学校に行っているようです。天才キャラは学校に行かないパターンも多いですが、茶々はそうでもないようですね。なんとなく茶々の学校生活が気になります。ななどのモデルということで友達はちゃんと居そうですが、どうなんでしょうか。

番外編とかでカバーしてもらいたいですね。

1巻11話

あらすじ

ある日るるは萌に嫌われているのではないかと落ち込む。一方萌はそんなるるに壁を作られていると感じていた。るるともっと仲良くなりたい萌は、小町とるるが仲良くなった経緯を参考にゲームを通じて仲良くなろうとする。思った通りではなかったものの、結果的には仲を縮めることに成功する。

すると萌の友達の陽キャがやってきて、もっと自分たちとも遊ぶ時間を作ってほしいこと、そして「浮いてる子をかまうのもほどほどにしときなよ」と言い放った。とくに後者に思うところがあった萌だったが、誰も傷つかないスマートな返答をして乗り切り、るるは「わたしもあんな風になりたい」と思うのだった。

感想・考察

るる萌が尊い回ですが、萌の内面がいろいろと知れる回でもあります。

萌はるるの性格について自分なりに分析しており、それは結構当たっているのですが、それでも一歩踏み出せない原因がありました。

萌「いいのかな!?そんなことして嫌われないかな!?」

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

小町にゲームを始めたら仲良くなれるのではないかと勧められた萌の反応ですが、萌はチキンなところがあるようで、頭では分かっていてもなかなか行動に移せないようです。

実際この後萌は、るるがやっていたゲームはすでに一か月前ぐらいから初めていたことを明かします。始めたらすぐにるるに言えばよかったと思うのですが、小町に勧められないとゲームの話題を始められなかった所を見るに、やっぱりちょっと奥手なところがあるようです。

一方、なかなか仲良くなれないのにはるるの性格にも原因があるように思います。

ななど「萌ちゃんるるのこと好きっていってましたよ!」るる「そうなんだ...」(気を遣ってくれてる...)

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

萌に嫌われているのではないかとななどに相談したときのコマです。ななどは萌の秘密を思いきりバラしてしまっていますが、るるはななどが気を遣っていると考えてスルーしてしまいます。

まあいきなり言われても信じるのは難しいですから、ここでスルーしてしまったのはななどにも原因があるとは思いますが、萌が自身で分析しているように、るるは「わたしなんか…」と思ってあらゆる萌からの好意をスルーしてしまう傾向があるように思います。

そのスルーっぷりはかつて流行ったハーレム系主人公のようで、萌にとって大きな壁となっています。

そして、いろいろあった帰り道では、萌の小町に対する思いが明かされます。

優子「しっかし小町ちゃんが学校来た初日ははりきってたのにねー 萌」「なるべくクラスに馴染めるようにしてあげたいって」

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

ここの萌はかなりかわいいですね。学校に来たてのころ、何度か小町に話しかけていたことは描かれていましたが、中等部の3年間学校に来ていなかった小町を放っておけなかったことが理由だったようです。やっぱり萌はかなりいい子ですね。

ただまあ、現在はるるのことに関して小町をライバル視しているようですがw意図的ではないとはいえ、性格も近く趣味も近いので、小町はなかなかの強敵になりそうですね。

ところで、単行本の11話と12話の間にはるると萌の出会いと思われるシーンが挟まれています。とはいっても萌の一方的な出会いだったようですがwそろそろ画像が多くなってきたのでそのシーンを貼るのはやめておきますが、どうやら萌はるるに一目惚れをしたようです。まさに恋する乙女と言う感じで、ぜひ単行本を読んでない方にも読んだ方にも見ていただきたいです。

1巻12話

あらすじ

もうすぐ中間試験。成績の良くないななどや小町は焦りだし、とくにななどは成績が悪かったら別の個体に小町の世話を代わってもらうと脅され、二人してカンニングまで考えてしまう。そんなわけで、萌とるるに教えてもらうことに。

しかし、小町もななども致命的なレベルで学力が低く、特に引きこもっていた時も勉強していたはずの小町の状況を見たばあやは驚く。萌とるるは帰り、あとはばあやが教えることに。かなり難航したが、なんとか赤点を回避したのだった。

感想・考察

学校生活には付き物の、勉強会・試験編です。前回の話と合わせると、どうやら頭の出来は萌>るる>ななど≧小町の順で良いようです。ちょっとサイズが大きいので貼りませんが、扉絵ではこのことが如実に現れていて、ななどは出来ないながらもやろうとはしていますが、小町は練り消しを作っていたりとやる気のなさを見せていて、細かい所まで面白い扉絵になっています。

あらすじにも書きましたが、小町はプライドを、ななどは小町の世話係という地位を脅かされ、ついにカンニングが頭をよぎってしまいます。

小町「...視る(カンニング)しか」 ななど「カンニングはほんとうにだめなことですか?」

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

左のコマはこの回では一番笑いました。小町がカンニングを考えるのはなんとなく想像できてしまいますが、ななどまでというのは意外ですね。まあななどは小町のために作られたわけですから、その存在意義を否定されるのは死にも等しいものなのかもしれない、と考えるとそこまで意外ではないかもしれません。

またこのコマのあと、ななどはこんなことを考えてしまう自分をおかしく思い、もしかしたら人の心の芽生えではないかと(冗談めかして)話します。冗談っぽいとはいえ、ななどに何かしら茶々の意図しない性格が芽生えているのは7話でも語られており、真実に近づいていると言えなくもありません。

そうこうして勉強会を開くにいたるわけですが、小町の学力は致命的で、引きこもっていた中等部3年間ぶんの範囲がすっぽり抜け落ちていました。引きこもっていたのなら仕方ないと言いたくなりますが、ばあやの話では映像授業を受けていたはずとのこと。しかし…

小町「あ~~それはやったというかやったことになっていたという感じで...」
出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

どうやらやったふりだけをしていただけのようです。まあ小町のことですから驚きませんが、こんな状況では実際に学校に行っていたとしてもたいして変わらないのではないかという気もしますねw

ところで小町達は中高一貫校に通っているようですが、3年間引きこもっていて高等部に進学できるんでしょうか?まあ少なくとも小町自身は進学できたようですが、一般論としてどうなのか気になったので調べてみました。すると気になるページが以下です。

これまで不登校のお子さんについてご相談を受けてきた経験からいえば、だいたい学校側の出す条件は「出席日数を満たすこと」と「テストを受けること」の2点。この2点をクリアしてほしいという学校が、やはり多いんです。

出典:質問2 中高一貫校での不登校と進学問題 | 不登校Q&A | 登校拒否の子どもたちの進路を考える研究会

小町にこの2つの条件を出された場合、ちょっとクリアできるとは思えませんね。まあ映像授業を受けていた(ことになっていた)ので、学校も大目に見たのかもしれません。メタ的にいえば、こういう言い訳ができるので中高一貫にした、と考えられますが…

ともかく、地獄の(?)勉強会を経てテストを乗り切ったななどと小町。その先の物語は2巻へと続きます。

1巻13話

あらすじ

中間テストの直後。午前で学校が終わりなので、みんなで打ち上げをしにいくことに。行き先を告げられず小町が連れていかれたのはカラオケだった。カラオケに良い印象がない小町は駄々をこねるが、流れで参加することに。

小町が歌う番になり、気の向かない小町だったが、萌や優子におだてられ調子に乗り、今まで見せたことのない笑顔を見せる。楽しそうな小町を見てうれしく思うななどだった。

感想・考察

12話の最後からは少し時間が巻き戻り、中間テストの直後に打ち上げに行く回です。

打ち上げと聞いた小町はインターネットで得た知識から焼肉を想像しますが、それを見た萌は哀れに思ったようです。

萌(そうか...インターネットの世界しか知らないから...)「これからいろいろ楽しい経験させてあげるからね...」小町「なんなのです」

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

萌のいい子っぷりが現れていますね。11話でもそうですが、萌はだいぶ小町のことを気にかけていることがわかります。このコマはおそらく「打ち上げ=焼肉」という小町の社会経験の欠如からくる認識を哀れに思ったのだと思いますが、頭ではわかっていてもなんか納得できませんw

もしかすると私の社会経験が少ないからでしょうか?自分で言ってて哀れになってきました。我が家にもななどが欲しいです。

そんなこんなでカラオケに行くことになった一同ですが、初めてのカラオケにも関わらずななどは合いの手を入れたりと素早く順応しています。

合いの手のリズムがずれているななど

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

しかしリズム感はボロボロなようで、一定のリズムを刻んですらいないようですw

ビームを出せたり、多言語機能があったりする一方、ななどは時々こういったポンコツな部分が目立つことがありますね。まあ完璧ロボットよりは、間違いをするほうが人間的であり、また愛着がわきますから、もしかするとこういったことをにらんだ茶々の戦略かもしれません。そうだったら茶々のことを尊敬してしまいます。

このリズムのコマはアニメ化したら見てみたいシーンのひとつです。

さて、あらすじにも書きましたが、自分が歌う番になりちやほやされてしまった小町は屈託のない笑顔を見せます。

出典:宇崎うそ『ななどなどなど』一巻

非常にかわいいですね。友達と遊ぶのは今回が初めてではありませんが、ちやほやされて「認められる」という経験をしたことで心の余裕ができたのでしょうね。キラキラした笑顔からは社会復帰への一歩を歩みだした感じがして、一巻を締めくくるにちょうどいい演出だと思います。

まとめ

さまざまな経験を通じて着々と小町は社会復帰を進めています。

2巻相当分にもさまざまな展開があり、今後も発売しだい記事を書いていきたいと思います。

以上、『ななどなどなど』1巻の記事でした!

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